携帯ゲーム機といえばSwitchが有名ですが、PCゲームプラットフォームとして名高いSteamを運営しているValveから新しい携帯ゲーム機 Steam deckが発表されています。
発売は2021年12月から開始されますが、日本での発売はそれより少し先の2022年に予定されています。
現在は日本での予約が開始され、2022年末以降の出荷になると発表されています。
Steam deckの発売に先駆けて、その性能をほかのゲーム機(携帯ゲーム機や据え置き)と比較しながら見ていきたいと思います。
Steam deckのスペック
ここではSteam deckのスペックをSwitchやPS5と比較しながら見ていきます。
AMD製のプロセッサー搭載
プロセッサーにはAMD APUが使われていて、Zen2アーキテクチャをもとにしたCPUになっています。
Steam deckのAPU | |
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CPU | Zen2 クロック周波数:2.4~3.5GHz |
GPU | 8 RDNA 2 CU クロック周波数:1.0~1.6GHz |
PS5に使われているCPUもZen2で最大のクロック周波数が3.5GHzなので似たような性能です。
ただGPUに関しては、据え置きと比べるとさすがに劣ります。
Steam deck | クロック周波数:1.0~1.6GHz FP32(浮動小数点演算):最大1.6TFlops |
PS5 | クロック周波数:2.23GHz FP32(浮動小数点演算):最大10.3TFlops |
Switch | (推定)クロック周波数:最大768MHz |
このなかで頭一つ抜けているのがPS5で、RTX2060に迫るスペックを持っています。
携帯ゲーム機であるSwitchと比較すると、GPU性能は公式から明らかにされていないので推定の値になりますが、Steam deckの方がかなり優れていることがわかります。
もちろんSwitchの方が安いので比較すると低スペックに感じるのは納得ですが、それでもSteam deckがかなりハイスペックなのがわかります。
メモリは16GB
Steam deck | 16 GB LPDDR5オンボードRAM |
PS5 | 16 GB GDDR6 |
Switch | 4GB LPDDR4 |
Steam deckに搭載されているメモリはPS5と同じ16GBになり、Switchの4GBに比べるとかなり性能が良いことがわかります。
PCゲームをするには16GBは欲しいところなので、十分なスペックではあります。
メモリ容量が多いと、より多くのプログラムを同時に動かすことができるようになるのでフレームレートが安定したり動作が重くならない、といった恩恵があります。
ディスプレイや重量などの外観
まず重量を比較するとSwitchが398gであるのに対し、Steam deckは669gもあります。
669gと言われても実際に持ってみないとわかりづらいですが、ヤンジャンやジャンプなどの週刊誌がおよそ600~700gです。
Switchよりもいろいろ積んでるとはいえ結構重いので長時間手で持っての使用で疲れそうです。
次にディスプレイは、1280×800pxの7インチ液晶なので、Switchの1280×720pxの6.2インチ液晶よりも少し大きな画面でゲームができます。
リフレッシュレートは60Hzで画面タッチ機能も付いています。
40Whrバッテリー
Steam deckは公式サイトによると、2~8時間はバッテリーが駆動できるようです。
時間の幅が大きいのはプレイするゲームによって消費する電力が違うからだと思います。
バッテリーが持たなさすぎる、ということはどうやらなさそうです。
外出しないで使うならば、充電もできるのでそこまで気にする部分ではないのかな、と思います。
3種類の選べる容量と価格
Steam deckは64GB、256GB、512GBの3種類の容量を選ぶことができます。
64GB | $399 (日本円でおよそ45,000円) |
256GB | $529 (日本円でおよそ60,000円) |
512GB | $649 (日本円でおよそ73,000円) |
PCゲームは容量が大きいものも多いので、できればストレージは256GB以上が欲しいです。
Switch(およそ32,000円)と比べると高いですが、スペックやPCとしても使えることを考えると割と妥当な値段かと思います。
Steam deckで出来ること
Steamゲーができる(他のゲームストアも)
その名の通り、Steamがあらかじめ入っており、すぐにSteamのゲームができるようになっています。
もちろん、Steam以外のゲームストアに行くことも可能です。
ただ、注意点としてSteamのゲームすべてができるわけではありません。
これは、搭載されているLinuxベースOS、Steam OSが関係しています。
Linuxには、Windows用のゲームを遊べるようにする「Proton」という機能があります。
ただすべての Windows用のゲームが遊べるようになるわけではなく、Proton自体がアンチチートと相性が悪かったり、そもそも対応していないゲームもあります。
Valve社によってより多くのゲームができるようになる可能性は大いにありますが、それでもすべてではないよ、ということを一応補足させていただきます。
どのゲームがSteam deckに対応しているのかは現在進行中だそうです。



PCとしても利用できる
スペックを見てもわかる通り、なかなかのものを持っているうえにPC用のソフトなどもインストールできるので普通にPCとしても使えます。
Webも使えるし、ドックを利用して外部ディスプレイに接続して使うこともできるので使おうと思えば用途は幅広いです。
また、別のOSをインストールすることも可能らしく、Windowsをインストールしてみることもできそうですが発売されてからでないとちょっとわからないです。
新たな携帯ゲーム機として期待大
今後発売されるSteam deckについてスペック等をご紹介しました。
高スペックでできることも多いので、かなり可能性を感じる携帯ゲーム機だと思います。
発売までまだ時間があるので、さらなる情報を待ちたいと思います。